リウマチ|大阪市西区新町のふじわら整形外科|関節の痛み・こわばり・しびれ 治療 リハビリ

大阪市西区新町2丁目15-22
TEL:06-6586-6410

リウマチ

リウマチとは

リウマチは膠原病のひとつで、本来であれば病原菌などの外敵を攻撃するはずの免疫が暴走して自分自身の身体を攻撃(自己免疫)し、関節、筋肉、骨などに痛みや炎症を起こす疾病です。

関節リウマチについて

一般的にリウマチといえば「関節リウマチ」のことを指します。これは免疫機能の過剰反応により手足の関節が主に腫れたり痛んだりする疾患です。炎症につきましては、関節以外にも、目や肺など全身に拡がることもあります。症状が進行していくと、関節の骨や軟骨が破壊されて関節に変形が起こり、関節の可動範囲が狭くなっていき、日常生活に支障をきたすようになります。また全身的な症状として、疲れやすさ、脱力感、体重減少、食欲低下などがみられるようになります。

リウマチ患者には女性が多い

関節リウマチはもちろん、その他のリウマチ疾患でも女性の患者数が多いのも特徴で、全国には60~70万人のリウマチ患者がいると言われていますが、関節リウマチでは、30~50歳代に発症する女性が多く、男性患者の約3~4倍と言われています。なお、60歳を超えてから、あるいは高校生以下の若い年齢層(若年性関節リウマチ)で発症するケースも見られます。ちなみに高齢者の患者さんでは、男女の比率は小さくなります。
リウマチを発症するそもそもの原因はまだ明らかではありませんが、遺伝が関係すると言われています。ただ、リウマチの患者さんが家族にいたとしても、必ず発症するというわけではありません。

リウマチには初期症状がある

リウマチは初期症状があることで知られています。主な症状をいくつか挙げますと、朝方に手足の指関節がこわばる、あちこちの関節が痛む、しびれや痛みが手足にある、といったことです。これらの症状に心当たりがありましたら、一度リウマチの検査を受けてみてください。
検査では、問診ならびに血液やX線検査などの結果を照らし合わせて、総合的に診断します。リウマチと同じような症状を起こす病気(変形性関節症、痛風など)はいくつかありますので、それらと区別する意味においても検査は早めに受けるようにしてください。なお、検査の結果、リウマチとは別の病気であったとしても早期発見・早期治療が大切であることは同じです。

リウマチ類似疾患

類似疾患としては、リウマチ性多発筋痛症があります。リウマチという名前はついていますが、関節リウマチとはまったく異なる別の病気です。こちらは、50歳頃から発症する患者が増加し、なかでも女性が多いことでも知られています。症状としては、首や腕をはじめ、腰や太もものあたりが痛み、重く感じるようになるほか、全身がだるくなる状態が継続します。夜間や朝方に手がこわばるといった症状も出ますが、ただ関節リウマチとは異なり関節の腫れなどはあまり見られません。五十肩(肩関節周囲炎)と症状が似ていることもあるので、きちんとした検査を受ける必要があります。
この病気には副腎皮質ホルモン(ステロイド)が著効します。

治療に関して

薬物療法による治療が中心で、メトトレキサートや関節破壊の抑制作用に優れる生物学的製剤を用います。これらは、炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行を阻み、関節の破壊を防ぎます。治療は寛解(病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽くなる)を目標に行いますが、例えそこに至らなくとも、炎症がある程度コントロールできる状態を目指します。

このほか、薬物療法のみに頼り、関節を動かさずにいると関節が硬くこわばってしまうので、リハビリテーション(リハビリ)を行い、関節の機能障害を抑える必要があります。 なお、薬物療法やリハビリを行っても痛みが和らがない、関節障害のために歩行が困難になったなど、日常生活に支障が生じている場合は、手術療法を行います。

私はリウマチの治療には、整形外科医と内科医の緊密な連携が重要と考えています。
当院での治療方針を述べます。

  1. リウマチが疑われる患者さんが来院されたら、全身の診察に加え血液検査、レントゲン撮影を行う。
  2. 診断が確定すれば、症状に応じて消炎鎮痛剤、抗リウマチ藥(免疫調節剤)の投与と理学療法を行い、1~2ヶ月の期間経過観察する。
  3. 治療効果が得られない場合は、リウマチ内科医あるいは免疫内科医の在籍する病院(日生病院、住友病院、大阪府立急性期・総合医療センターなど)へ紹介してメトトレキサートや生物学的製剤の「投薬プログラム」を作成してもらう。
  4. 当院でプログラムに沿った投薬や注射を行う。当院には非常勤ですが「リウマチ専門看護師」が在籍します。メトトレキサートは抗がん剤なので副作用が懸念されます。4週間に1回は受診していただき診察と血液検査を行います。
  5. 副作用が発現すれば、紹介済みの病院(既にカルテが作成されていることが重要なのです)へ再度紹介して、必要なら入院しての治療を受ける。
  6. 合併症が軽快したら、当院での治療を再開する。

上記の戦略に沿った治療を行えば、多くの患者さんはリウマチの「寛解」が得られます。しかし、関節破壊が進行すれば人工膝・股関節置換術や手指関節、手関節の関節形成術など手術が必要となります。
なかでも生命予後に直結する頸椎病変は重要です。私は長らくリウマチ頸椎病変の研究に携わってきたので(執筆論文一覧)、将来手術が必要か、いつ手術をすべきか、どのような手術法を選択すべきかについて的確なアドバイスをすることができます。
手術が必要と判断すれば、紹介済みの内科医の在籍する整形外科へ紹介します。

PAGE TOP