骨粗しょう症|大阪市西区新町のふじわら整形外科|骨密度検査 薬物療法 食事療法 運動療法 など

大阪市西区新町2丁目15-22
TEL:06-6586-6410

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは

主な原因は加齢で、骨の中のカルシウムの量(骨量)が減少し、まるで鬆(す)が入ったように骨がスカスカになり、もろくなる疾患を骨粗しょう症と言います。

転倒して手や肘をついた、しりもちをついたなどで骨折することが多いですが、症状が進行していくと、寝返りをうった、くしゃみをした、といった、わずかな衝撃でも骨折をしてしまうことがあります。「いつのまにか骨折」といわれる所以です。
骨粗しょう症は、高年齢の女性に多いことでも知られていますが、無理なダイエット、運動不足などの不摂生な生活習慣、特定の病気(関節リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病、動脈硬化など)や薬の副作用(ステロイド薬の長期服用など)で発症することもあります。

女性は50歳を迎える前に一度検査を

多くの女性は50歳前後で閉経を迎えると言われますが、閉経になると女性ホルモン(エストゲン)が減少していきます。エストロゲンには、骨の新陳代謝に対して骨吸収をゆるやかにし、骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。しかし、閉経によりこれが減少すると骨吸収のスピードが早まり、次第に骨形成が追いつかなくなります。そのようなことが骨をもろくする原因です。そのため、とくに50歳を迎えるという女性につきましては、骨粗しょう症の精密検査を一度受けてみることを、お勧めいたします。
診断につきましては、骨密度検査、骨代謝マーカーの検査、X線検査、身長測定などが行われます。

骨粗しょう症の主な検査

骨密度検査
骨の強さを判定する際の重要な尺度の1つに「骨密度」があります。
当院では、手のレントゲン撮影による骨密度の測定を行っております。
腰椎(腰の骨)、大腿骨頚部(太ももの付け根部分の骨)の骨密度を測定するDEXA法が用いられることがありますが、検査費用が高額で被爆も多くなります。骨粗しょう症は「全身疾患」なので、あえて腰椎や大腿骨で測定する必要はありません。
骨代謝マーカーの検査
血液や尿によって「骨代謝マーカー」を調べることで、骨吸収と骨形成のバランスがわかります。このバランスが崩れると、骨は弱くなります。
また、骨吸収を示す骨代謝マーカーの高い人では、骨密度の低下する速度が速いため、骨密度の値にかかわらず、骨折リスクが高くなっています。
X線検査
主に背骨(胸椎や腰椎)のX線写真を撮り、骨折や変形が無いか、また「骨粗しょう化」の有無、つまり骨に鬆(す)が入ったようにスカスカになっていないかどうかを調べます。骨粗しょう症と他の疾患との鑑別に必要な検査です。
身長測定
25歳時点の身長と比べて、どのくらい縮んでいるかを調べます。25歳の頃より4cm以上低くなっている場合は、それほど低くなっていない人と比べ、骨折リスクが2倍以上高いという報告があります。

治療法について

骨粗しょう症は、老化や閉経だけが発症の原因とは限りません。専門的な治療や適切な生活改善を行えば、骨密度の減少を改善し、骨折リスクを大幅に減少させることもできます。そのため「骨の生活習慣病」とも呼ばれ、食事・運動療法もこの病気の予防と改善には欠かせないのです。
なお、医師から骨粗しょう症の診断を受けた場合は、治療の中心は薬物療法となります。

それぞれの治療法は以下の通りです。

食事療法
骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、および骨のリモデリング※に必要なビタミンD・Kなどの栄養素を積極的に摂りながら、しかもバランスのとれた食生活を送ることに努めます。
※リモデリング:骨を壊す働きをする破骨細胞が骨を吸収する一方で、骨をつくる働きをする骨芽細胞が、破骨細胞によって吸収された部分に新しい骨をつくる代謝作用。
運動療法
骨は体重の負荷をかけることで丈夫になりますが、必ずしも強度の高い運動が必要ではありません。ウォーキングのような軽度の運動をするだけでも十分に効果があります。とにかく長く継続することが大切です。
薬物療法
医師の判断により、骨の破壊を抑制する薬(ビスフォスフォネート製剤やSERMなど)や骨の材料を補う薬(カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤など)などが処方されます。多くの場合、骨粗しょう症の診断を受けたときから始まります。
現在では多くの治療薬が開発されています。内服では毎日服用するもの、1週間に1回服用、1ヶ月に1回服用、注射では毎日自己注射するもの、1週に1回、1ヶ月に1回、半年に1回、1年に1回注射するものなどがあります。当院では病状と患者さんの希望に応じて治療薬を使い分けています。

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